対談


上野 須加子先生





Q1 デザインをされる時、どんな時にひらめき作品が(デザイン)出来上がるのでしょうか?。又、どんな時、一番苦労されるのでしょうか?
Q2 ご自分の作品をどのように使っていただけたら良いか?。どのような方に使っていただきたいか?
Q3 ジュエリーがお客様にとり、どのような意味を持ってもらいたいか?。将来ジュエリーがどのような位置づけであってほしいか?
Q4 ジュエリーデザイナーになりたいと思われたプロセスをおしえて下さい。


Q1 デザインをされる時、どんな時にひらめき作品が(デザイン)出来上がるのでしょうか?。又、どんな時、一番苦労されるのでしょうか?
   
A

私の場合はまずデザインしていく前提として、コレクションコンセプトに沿ったテーマを決め、各シリーズの構成を考える等、企画的な作業をしコレクション全体をイメージします。
そう言ったプランナー的な思考とは別に、クリエーターとして一点一点デザインをしていくのですが、大別すると素材中心にデザインを考える場合と、こういうものを作りたいという欲求から生まれる物と、この人に着けて貰いたいという気持ちから出来上がるものの3種類があります。

素材中心の物は、素材を眺め手に取り語らうような気持ちで始まります。同じ様に見えても石には各々個性があり主張があるので、それをいかに美しく、上野らしさを込めて表現するかを考えます。
創造欲求からの物は、インスピレーションとしか言い様が無いのですが、これは気紛れでいつ降りて来てくれるかは自分でも分りません。
ただ言える事は、海外の空気を吸ったり、日本の文化や芸術を操ってみたり、日常の全てのシーンで見たものや感じた物が自然と身体の中に蓄積され、それがデザインソースとなっているのでしょう。
人物からの発想は、オーダーの場合以外は稀なのですが、展示会でお会いした方の中で興味深いお話をして下さった方をイメージする場合もあります。

デザインした物が本当にデザイナーの意図のまま表現出来るか、又それ以上に今までに無い新しい試みが現実のものとなるかは、それを可能にする技術とチャレンジ精神が必要となってきます。
幸い私には細工費としてハイレベルな技能と誇りを高く持つ二人の心強い味方がいますし、素材を選び抜いてくれる担当者もいます。各分野のプロとして私のデザインを支えてくれる人々がいるのです。
感性だけでは私のジュエリーは成立ちません。良い創り、ディティールに至るまで完成度の高い物を追求しています。

苦労する時は、やはりアイディアがなかなか出ずに煮詰まっている時です。
デザイナーは24時間デザイナーなので、夢の中にもデザインが出て来たりもします。
これも善し悪しですね。


Q2 ご自分の作品をどのように使っていただけたら良いか?。
どのような方に使っていただきたいか?
   
A

日常にどんどんお使いになって頂きたいと思っています。
例えば、御自宅で購入されたばかりのお洋服を鏡の前であれこれコーディネートされる方は多いかと思いますが、購入されたばかりのジュエリーを着けて鏡の前に立つ方は少ないと思います。
ジュエリー中心に全身のファッションを組立ててごらんになられたら、今までと違った装いが発見できるかもしれません。


Q3 ジュエリーがお客様にとり、どのような意味を持ってもらいたいか?。
将来ジュエリーがどのような位置づけであってほしいか?
   
A

音楽と一緒でジュエリーには思い出や記憶が残るような気が致します。
それは、記念日の御祝や特別な人から贈られたプレゼント、御自分への御褒美等、意味合いが濃い場合が往々にしてあるからでしょうか、それとも特別な日に身に着ける事が多いからなのでしょうか。
例え意味合いを含んでいないとしても、大袈裟かもしれませんが、小さな人生のパートナーとなって御着けになる方を引き立ててくれればと思います。
そして、美しいものを手にされた事で、心の面でもよりポジティブになっていただければとも考えます。

従来のジュエリーの位置付けは、御着けになられる方のライフスタイルによって様々で、増々多難に渡ると想定されます。


Q4 ジュエリーデザイナーになりたいと思われたプロセスをおしえて下さい。
   
A

小学生の頃から油絵を描いていたので、子供心に漠然とアート関係に携わりたいと望んでおりました。
ジュエリーデザイナーをはっきりと意識したのは20年程前、美大にいた頃です。当時は編集デザインという畑違いの専攻を学んでおりましたが、そちらよりもファッションに強い興味があり周囲からの影響もあってジュエリーのデザインを希望するようになりました。

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